<苧麻の繊維をとりだす>
苧麻(ちょま)は、イラクサ科の植物で、からむし、青苧(あおそ)などとも呼ばれます。多年草なので、一度植えると毎年芽を出します。 苧麻の苧ひきは、1日ずつ行うのが原則。収穫だけたくさんしておいて~というような“とりだめ”はできません。早朝、その日のうちに作業できる分だけを収穫します。 |
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刈り取った苧麻は、まず葉っぱをすべて落として茎だけにします。 すべての茎の葉っぱを落としたら、抱えられるくらいの束にまとめ、皮をはぎやすくするためにしばらくきれいな水に浸けます。 |
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茎の根本のほうを2つに折り、先端に向かって指で皮をはぎ取っていきます。 |
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はいだ皮は束ねて水に浸けておきます。 |
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「ひきご」という道具を使って茎の外側のかたい部分をこそぎおとすと透き通った繊維がでてきます。 |
ひきたての繊維は白いリボンのようで、艶と光沢があってとてもキレイです。 |
繊維は小分けにして束ね、風通しの良いところで「かげ干し」して乾燥させます。 |
繊維が乾燥したら、束にまとめて直射日光の当たらない場所に保管します。 |
<糸を績む>
苧麻や大麻などの植物繊維(靭皮繊維)の糸づくりをすることを「糸を績(う)む」といいます。 |
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細く裂いた繊維を手にとり、撚りをかけてながら1本につないでいきます。 |
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つないだ繊維は、はじまり(根元)のほうから苧桶に入れてためていきます。 |
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苧桶にたまった繊維はブンブン(糸車)で撚りをかけて糸にします。 |
昭和村では、昔から「たいらな気持ちでないとよい糸ができない」といわれています。 |
撚りをかけた糸は、木枠に巻きなおして糊づけをします。 |
タテ糸を準備して、やっと機織りが始まります。 |